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悲報!?「にこ☆さうんど」閉鎖

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2014年2月3日、ニコニコ動画の音声をMP3形式でダウンロードできる非公式ウェブサービス「にこ☆さうんど」が閉鎖を発表した。すでに、同ホームページは名称を「にこ☆さうんど 跡地」と変更し、「突然で申し訳ありませんが、諸事情によりサイトを閉鎖する事となりました。勝手で恐縮ですが、今迄ご愛顧頂きまして、ありがとうございました。」との声明を発表している。

「にこ☆さうんど」は非常に法的にグレーな立ち位置のサイトであった。違法にアップロードされた音楽コンテンツなどを違法と知りながらダウンロードした場合に刑事罰を盛り込む改正著作権法が2012年10月に施行されたことから、同サイトには「有償著作物の変換・抽出を行うことの無いようお願い致します」という呼び掛けが掲載されていた1。だが、実際には、技術面での簡易さから同サイトを通した不正ダウンロードはなくならず、事実上、「法の抜け穴」状態であった。

一方、ニコニコ動画では、同様の公式サービスとして「NicoSound」を2012年から提供している。このサービスは、動画投稿者が許可した作品に限り音声ダウンロードを可能としており、JASRACやJRCと契約を結んだことで著作権問題もクリアしているようだ。もちろんこれでは、原曲はまずダウンロードできない。ここから推測するに、「にこ☆さうんど」の閉鎖には、警察あるいはJASRACやJRC側からの圧力があったものと思われる。

 

日本では、音楽や動画のコピーに関する対策はまだ始まったばかりである。2000年代前半に各種レコード会社に採用されていた「コピーコントロールCD(CCCD)」には、音楽用CDのデータをパソコンに取り込むこと(リッピング)を防ぐ特殊な加工が施されていた。だが、反対の声が大きくなり現在ではCCCDの採用を緩和・撤廃した企業も多い。DVDに関しても、「コピーワンス」すなわち、「ハードディスク・レコーダーなどに録画した番組は、DVDなどの他媒体に一回だけコピーでき、コピー元にはデータが残らない(ハードディスク・レコーダーのデータは消失する)」というコピー制限の仕組みが、2004年からはルールとして確立しいた。だがこれも、ルールの厳格さに対する不満の声が大きくなり、2008年からはコピー制限の条件を緩和した「ダビング10」が採用された2。2012年の著作権法改正も、こうした情報環境規制の流れに乗って行われたものである。

「にこ☆さうんど」の閉鎖に関しては、利用者が多かっただけに話題になっているが、その陰で代わりとなるサイトはまだ存在するし、これから新たに生まれる可能性もある。YouTubeにしても事情は同じだ。インターネット上での違法行為と法的規制のいたちごっこは、今後も長く続きそうである。

  1. http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1402/03/news117.html []
  2. 濱野智史『アーキテクテャの生態系―情報環境はいかに設計されてきたか』NTT出版、2008年、26頁 []

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