Красная Плошадь через глаза у рыби (Red Square through a Fisheye?)

「旧ソ連崩壊後、最悪の人権状況」:マドンナ、ガガも憂慮するロシアの危機とは

Красная Плошадь через глаза у рыби (Red Square through a Fisheye?)

(それが根本的に問題を進めたのかという問題はさておき)シリア危機において、存在感を見せつけたロシアだが、彼らはまずはじめに自国における人権問題へと取り組む必要があるだろう。

ロシアは、今年に入ってから公の集会に対する新たな規制を強化し、名誉毀損を犯罪として罰する法を制するとともに、インターネットの規制強化についての法案を次々と採択してきた。こうした動きは、プーチン大統領の再就任と相まっており、4半世紀にわたる君臨を実現しようとする同氏にとっての大事業の1つにすら見えてくる。

今年5月の大統領就任1年目には、抗議集会がモスクワ中心部で開かれた。反政権派は、ロシアが自由な国ではないとして批判をおこない、これによって違法行為を原因として6名が拘束されている。しかしながら、かつては数万人の規模であったデモも、プーチン政権における規制強化によって封じ込みが進んだことから、一気に規模が縮小した。

 

NGOは、スパイ「外国の代理人」だ

新たな定義を与えられた国家反逆罪によって、海外からの資金援助を受けている団体や、広い意味での「政治活動」をおこなっている団体は「外国の代理人」としての登録が義務づけられたことは、象徴的な事件だ。これによって、多くのNGOなどが「スパイ」としての扱いを受け、社会的に苦しい立場へと追い込まれている。

国際的なNGO『 ヒューマン・ライツ・ウォッチ』は、ロシアが「旧ソ連崩壊後、最悪の人権状況」(( http://www.hrw.org/ja/news/2013/04/24)) にあるとした報告書の中で、「このキャンペーンはその範囲と規模において前例がなく、市民社会を威嚇し社会の片隅に追いやることを目的としているのは明確だ」という厳しい指摘をしている。

 

奪われるLGBTの権利

また、ロシアに対して欧米各国が厳しい目を向けているのは、LGBTの人権状況だ。LGBT、 すなわちレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、そしてトランスジェンダーに対する「同性愛プロパガンダ禁止法」は、「非伝統的な性的関係」を未成年に広めることを禁じたものだ。これによって、LGBTの権利を訴える様々な集会が禁じられることなどが、憂慮されており、国内外から非難の声が上がっている。

すでにマドンナやレディ・ガガをはじめとする多くのセレブリティが、窮地に立たされたロシアにおけるLGBTコミュニティーへの賛同を表明し、議論を巻き起こしてきたが、状況は変わっていない。また、これがロシアを訪れた観光客らにも適用されることが発表されている。

こうした非難に対して、プーチン大統領は、同法が人口減対策によって考案されたものであり、人権問題ではないことを強調している。大統領は、同性婚では子供が出来ないことから「ヨーロッパ人が死に絶える」ことを懸念しているとして、人口減に悩むロシアが国家として選択をおこなったことを強調し、たとえ同性愛者であっても国家勲章が授与されることはあるとしている。

 

言うまでもなく、世界的にはLGBTコミュニティを盛り上げる流れが盛んだ。それが大きなマーケットを形成するというビジネス的な動機であっても、これまでにないほど彼らに対して注目が集まっていることは、どのような理由であっても歓迎されるべきだろう。ロシアの動きは、こうした世界的な潮流と見事に逆行しており、彼らはそのことを恥じるには十分なほど、国際的に重要な役割を果たしている。

 

ロシアが、人権問題において危機的な状況にあるのは疑いないだろう。それを旧ソ連以後のどの時期とも比較する必要は無いかもしれないが、少なくとも現代的な基準から考えれば、それは十分に非難されるべきだ。

 

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