なぜアメリカは北朝鮮を攻撃せず、現時点で武力衝突の可能性は低いのか? [ニュース解説]

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石田 健

石田 健

株式会社マイナースタジオ代表取締役CEO。同社を創業後、2015年に株式会社メンバーズ(東証一部)に売却。早稲田大学政治学研究科修士課程修了(政治学)。

北朝鮮情勢の緊迫が続いているが、専門家の間ではアメリカから北朝鮮を攻撃することは現実的に困難とされている。北朝鮮からの挑発も、従来からの延長線上だと言える。

シリアは攻撃したのになぜ?

  • アメリカが北朝鮮を攻撃できないのは、もし軍事衝突が生じた場合は韓国の被害が甚大なものになるため。下記地図の通り、ソウル(青)は平壌(赤)に比べて国境に隣接。
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  • ソウルは、北朝鮮からミサイルを使わず攻撃できる距離。現実に戦争となればソウル市民1000万人に被害を生み、韓国全土で100万人以上が死亡する試算もある。
  • そのため、ブラフ(脅し)的に攻撃したシリアと異なり、中国や同盟国(日韓)と隣り合っている北朝鮮にアメリカから先制攻撃を仕掛ける可能性は低い。
  • 過去には攻撃を断念

  • 1994年の北朝鮮核危機では、クリントン政権(当時)が韓国の被害を考慮した結果、先制攻撃を断念。
  • 北朝鮮のリスクも

  • 北朝鮮にとっても軍事衝突のリスクは大きい。同国はGDPに対する国防費支出比が23.3%と世界1位で、戦争が生じたら国の存続に関わるコストとなる。
  • 就任100日を迎えるトランプ大統領は、軍事衝突を避けつつシリア・北朝鮮問題で強気の外交を展開してオバマ前大統領との違いを強調。ギリギリのラインで落とし所を見つけられるかが焦点。