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英ガーディアン紙は問う「なぜ日本の若者はセックスをしないのか?」

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20日に英ガーディアン紙に掲載されたコラム「なぜ日本の若者はセックスをやめた?」が大人気だ。すでに、facebookのシェアは3万近くに達しており、ネット上では様々な議論を呼んでいる。コラムの内容は、セックスそれ自体というよりも出生率や独身男女の問題などに関心があるようだが、こうした“独身症候群”が国家の大惨事へとつながるかもしれないと示唆している。

 

セックスしない症候群?

このコラムによると、日本のメディアはこの現象を「セックスしない症候群」と呼んでいるそうで、セックスをしない事と婚姻率の因果関係について安易に結びつけることの是非はさておき、イギリスでこうした問題に関心が持たれている事は興味深い。記事では2060年までに人口が3分の2まで減少するという予測に触れ、18~34歳の未婚男性のうち61%は彼女がおらず、この割合は約10%上昇して、過去最高となったという国立社会保障・人口問題研究所の調査に注目する。

そして、日本の40歳以下がセックスへの関心を失いつつあるとして、未婚男女の多くが交際相手がいないというデータをもとに議論が進んでいく。草食男子の問題や、女性のキャリア、そしてソーシャルネットワークで人との交流に充足感を覚える若者などについて触れられ、多くの事例を元にボリューミーな記事が展開している。

 

婚姻率の減少

記事では、その最初と最後に登場する元SM嬢カウンセラーの青山愛氏の話に触れながら、最終的に精神的な親密さや社会の分断を取り戻すことの重要性を示唆しており、本記事の(そもそものコンセプトと)分析が適切か否かについてはもちろん異論の余地があるだろうが、たしかに日本の婚姻率が減少しているのは事実だ。内閣府のデータによると、2010年の婚姻率は過去最低となっており(下図。出典:内閣府1)、政府は出生率の低下などとともに大きく問題視をしている。

 

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「なぜ日本の若者がセックスをしないのか?」

ただし、このデータを安易に「若者がセックスをしないからだ」と結びつけることは、早計な態度と言えるだろう。若者が結婚をしない事、あるいは子供を生まないことは、若い男女の交際やセックス観などと因果関係を持っているのか、あるいは相関関係すらも確認できないのか、ということもはもちろん、様々な方面から慎重に議論する必要がある。

記事中でも触れられているように、女性にとって子供を抱えた上でキャリアを構築することが困難であるという問題や、家庭を持つ事が経済的に厳しくなっているという問題は、おそらく“親密な人間関係”という曖昧な概念よりも、重要なファクターだと思われるし、政策的にも生産的な議論が生まれるだろう。直感的に、こうした問題をソーシャルネットワークによって代替される人間関係によって説明しようという論理には、違和感を覚えるが、それは事実かもしれないし、あるいは事実ではないかもしれない。

 

いずれにしても、「なぜ日本の若者がセックスをしないのか?」という議論の立て方は、決して適切なものではないかもしれない。ただ、確実に言えることは、この問題—すなわち日本の出生率や婚姻率の問題—は様々なことを象徴している。「どうすれば若者がセックスをするのか?」と考えるよりも、「いかにして若者が暮らしやすい社会をつくっていけるか?そのための具体的な政策は何か?」と考えることは、若者の働き方や雇用、女性の生き方など多くの生産的、具体的な議論を生み出すだろう。

そして、すでにこうした困難な、しかし重要な問題に対して、政府や企業、NPOなどが様々な提案をおこなっている。こうした議論に私たちが参加する端緒になるのであれば、「なぜ日本の若者がセックスをしないのか?」と問いかけられることも、それほど悪いことではないのかもしれない。

 

  1. http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2012/24webhonpen/html/b1_s2-1-2.html []

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5件のコメントがあります

  1. 正規雇用を減らし派遣中心の雇用。家族の生活を人質に取られて理不尽な長時間労働と賃金低下、福島をはじめとした社会不安と子供や自分が徴兵される可能性。やたら女性の権利を振りかざし就職難から男性の収入に寄生することばかり考える女性の増加…
    こんな状況でむしろ結婚しようと思う勇気を称えます。性衝動は特殊な店でもネット動画でも充分