石原伸晃環境相の「金目」発言が生まれた、福島における中間貯蔵施設の建設とは?

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石田 健

石田 健

株式会社マイナースタジオ代表取締役CEO。同社を創業後、2015年に株式会社メンバーズ(東証一部)に企業売却。早稲田大学政治学研究科修士課程修了(政治学)。

石原伸晃環境相が、東京電力福島第一原発事故の除染によって生じた汚染土などを保管する中間貯蔵施設について、「最後は金目(かねめ)でしょ」と発言した問題について、石原氏が23日に福島県を直接訪れて謝罪することが明らかとなった。

自民党政権によって生み出し続けられた原発神話への反省や、この期に及んで原発を輸出することへの迷い、現在も故郷を離れた暮らしを余儀なくされた地元住民への想像力などを一切感じさせないような発言であり、地元では反発が強まっている。

この発言の背景にある中間貯蔵施設の建設とは、なんだろうか?

福島県に中間貯蔵施設を建設

そもそもこの中間貯蔵施設とは福島第1原発事故によって発生した除染廃棄物を一時的に保管するためのもので、その候補地として福島県双葉町と大熊町があがっている。

しかし、国の説明には不満が集まっており、「説明責任が果たされていない」として、両町は不満を募らせている。国は、施設の安全性や地域振興策などの地元側の質問に対して、明確に回答できていないとされており、納得が得られるには時間がかかりそうだ。

加えて、最終処理場の候補地となっている宮城についても、決定がされておらず、廃棄物が最長で30年間保管されるという計画についても、実現性に疑義が投げかけられている。

地元の思いを踏みにじる発言

福島では現在でも原発事故による避難生活が続いており、両町でおこなわれた説明会においても、中間貯蔵施設の建設に際しては、こうした住民の感情に配慮するべきだという指摘もあった。

すでに個々の説明会においても住民の不満は強まっているにもかかわらず、中間貯蔵施設の建設をめぐって地域への説明に責任を持っている大臣が「金目」だと発言したことの意味は大きい。地元へ強い想いを持っており、国や東京電力の誤りによって生じた事故の被害を一手に背負わされている住民を侮辱するだけでなく、原発によって今後も生じるであろう様々な問題—それは地元住民ばかりではなく国民全体に大きく関わってくるだろう—を最終的には金で解決できると考えていることを計らずとも露呈させてしまった石原大臣は、今後どのように原発政策を進めていくのだろうか。