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パキスタンで頻発する名誉殺人とはなにか?

パキスタンで、女性が婚前・婚外交渉をおこなったり、結婚について家族の意向に応じないために殺害される「名誉殺人」が頻発している。5日にも、恋愛関係にある男性と結婚することを決意した女性が、家族によって銃撃され、運河に捨てられる事件が起きた。

パキスタンのみならず、バングラデシュやイエメン、アフガニスタンなどでも問題となる「名誉殺人」とは一体何だろうか?

名誉殺人とは?

ヒューマン・ライツ・ウォッチらの定義によれば、名誉殺人は家族の名誉を汚した女性に対して、男性の家族らがおこなう“復讐行為”であり、通常は殺人がおこなわれるという。女性たちは、見合い結婚の拒否や虐待された夫との離婚、そして強姦の被害などによっても、「名誉を汚した」と見なされ、名誉殺人が適用されることがあるという。

しかし、名誉殺人の発生率を特定することは難しく、多くの国で名誉殺人は家族によって自殺として扱われているために、体系的にデータを集めることが困難だとされる。国連が2010年におこなった報告では、名誉殺人による被害者は全世界で5000人にのぼるとされているが、実際にはそれ以上の女性が被害に遭っていると指摘する声もある。

名誉殺人の起因となっている文化・慣習については、例えばイスラム教の教義やインドのカースト制度と結びつけられる指摘も見られるが、例えばイスラム教それ自体が名誉殺人を求めている訳ではなく、慎重に見る必要がある。

なぜパキスタンで多いの?

名誉殺人は中東やアジア南部を中心に世界中で見られるが、中でもパキスタンの事例は報じられることが多い。

名誉殺人がパキスタンで頻発する理由の一つとして、各地の部族による慣習法が、中央政府による殺人を禁じた法よりも強い力を持っているためだと指摘されることもある。単なる文化・因習的な要因だけではなく、この問題には法律や制度の要因も影響しているといえる。

パキスタン国内の人権団体によれば、2013年には869件の名誉殺人が報告されているが、実際にはこれ以上の事件が存在すると指摘されており、国際社会からは強い非難が上がっている。

Photo : en.wikipedia.org

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